最近、すっかり秋が近づいてきたような気配ですね。嬉しい限りです。
先日、会社におるお客さんが来店されました。そのお客さんは「土地を探している」とおっしゃってました。色んな不動産屋さんに声を掛けているそうなのですが、なかなか、良い物件が出てこないそうです。ナゼか?それは総予算的に、結構キビシイかなぁ。。。って感じでした。
そして、そのお客さんが帰り際に言いました。「何か良い掘り出しモノがあれば、すぐに教えてください!」と言って帰られました。色んなお客さんとお話しすると、皆さん口裏を合わせたように、「掘り出しモノ」って言います。(掘り出しモノの定義もお客さんそれぞれで、定義は難しいですが。。。)
でも、掘り出しモノは残念ながら、素人さんには、ほぼ100%買えません!
「何ででしょう?!」
物件が売りに出て来る事って、大きく二つに分けられます。(他にも色んなケースはありますが。。。)
1.一般の人が、何らかの理由で売りに出す。
2.競売になる前の、任意売却で売りに出る
(任意売却とは?住んでいる人が、銀行のローンの返済が出来なくなり、抵当権を実行されそうな物件の事で、抵当権を実行する前に、市場で売りさばいてしますことを言います。競売で売るよりも、高く売れる可能性があります。がしかし、最近は競売でもバカみたいな高額で、競落されることも多くなって来ています。)
大きく分けると、この二つです。
まず、第1の「一般の方が売りに出すケース」だと、平均相場でしか市場には出てきませんよね?ごくまれに、平均相場よりも安い物件もありますが、こういった物件は、仲介する不動産屋さんが、建売り業者さんとかに声を掛けて、市場に出る前に売れてしまいます。
そして、第2の「任意売却のケース」も、銀行などから不動産屋さんに声が掛かり、これも秘密裏に取引されて、売られてしまいます。
こう考えると、一般の方には、「掘り出しモノ」は、公開されない仕組みになっているのです。
では何故、「掘り出しモノ」が、一般の市場に出てこないのか?
一番の原因は、不動産屋さんの仲介手数料に関係してます。売りの仲介を受けた不動産屋さんは、建売り業者さん等に物件を買ってもらうと、売主と買主の両方から、仲介手数料がもらえます!=仲介手数料が2倍になります!!これが最大の原因でしょう。
次に、仮に一般のお客さんに、掘り出しモノを紹介しても、一般のお客さんは、「その物件、買います!」と言ってから、残金の決済までに時間が掛かる事が原因でしょう。
銀行は、建売り業者さん等には、すぐに融資をしてくれますが(最近は、建売り業者さんには、そう簡単には融資してくれなくなりましたが。。。)、一般の方ですと、まずは、銀行のローンを申し込んで、銀行の審査をしてもらって。。。この間、最短でも1~2週間の時間が必要となって来ます。そして、融資をしてもらえるのは、さらにその1週間後とかなんです。時間を掛けて審査してもらったのに、挙句の果ては、「審査が通らず、融資してもらえない」なんて事も有り得るからなのです。
仲介する、不動産屋としては、「そんなに時間を掛けて、一般のお客さんに物件を紹介して、融資が受けられない!」なんて事態は避けたい事なんですね。不動産屋は、物件の仲介を受けたら、サッサと売ってしまいたいんです。
こういった原因で「掘り出しモノ」は一般のお客さんには買えない仕組みになっているのです。
不動産とは、土地・建物等の売り買いなんですが、情報の売り買いなんです。ですから、わたしたちの知らないところでコッソリと、その情報が取引されているんです。「あそこの駐車場が閉鎖になったねぇ。。。」なんて言っていたら、「あの駐車場は、あの不動産屋さんが、あの建売業者さんに売ったらしいよ。。。」なんてことが、後になって、話しが出てきます。
残念な事ですが、これが現実なんです。。。世の中、上手くいかない事が多いですねぇ。。。
板橋区練馬区和光市の不動産情報
有限会社タカスミコーポレーションの三井でした。