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板橋区成増の不動産屋のひとり言
板橋区成増の不動産屋タカスミコーポレーションの三井と申します。日々の業務のことや業界の裏話、プライベートなこと(?!)を書いてます。疑問質問もお気軽にどうぞ!
敷金がほとんど帰ってこない!?
こんばんは。タカスミコーポレーションの三井です。

数年前のお話しなんですが、ある人が、東武東上線沿線にいくつか店舗を出している不動産屋さんの管理している物件(マンション。間取りは2K。家賃は75000万円)に住んでいました。その方は4年くらいそのマンションに住んでいました。そして退去の時にリフォーム代金として11万円ちょっとの請求をされたのです。


その方は、タバコを吸う人ではないので、室内もそれなりにきれいでした。大人の一人暮らしなので激しい使い方は一切していませんでした。襖を破ったとか、畳が磨り減ったとかは一切ありませんでした。ただし4年間住んでいたので、4年分の汚れ等(通常損耗)がありました。


にもかかわらず、その不動産屋さんはハウスクリーニング費用、畳表の張替え費用、襖の張替え費用、ビニールクロスの張替え費用、床のクッションフロアの張替え費用の請求をしてきたのです。その金額が先ほど書いた11万円です。


その方は、その敷金精算の明細書を持って当社に来ました。その方は「リフォーム費用ってこんなに掛かるんですかねぇ?」といぶかしげな表情で言いました。それを聞いてわたしの第一声が「当社もこんな敷金の精算してみたいですよ!」でした。ハッキリ言ってボッタクリでした。その方はとっても良い方なんです。そんな人柄だからってボッタクッチャいかんですよね!


その不動産屋さんの担当者はもっともらしいことを言っていたそうです。例えば「入居期間が短いと、借主の方の負担が大きくなる」とか、「畳の変色(と言っても、家具を置いた為に出来た変色です)が3枚あるので、3枚分だけ表替え費用を負担していただきます。」なんて事を言っていたそうです。


その方が入居したときは「賃貸住宅紛争防止条例に基づく説明書(業界では東京ルールなんて言われてます)」の説明が義務付けられていなかったのですが、退去する時の精算方法は旧建設省のガイドラインがあったので、本来ならばそのガイドラインに基づいて敷金を精算しなくてはならないのです。


でも、わたしも不動産屋なので、そのような精算方法を取った不動産屋さんの気持ちは良ぉ~~~く理解できます。不動産屋にとって、大家さんと今まさに退去する入居者さんを天秤にかけたときに、どちらを取るか?そりゃぁこれからも関係が続く大家さんですよね?敷金の精算でなるべく大家さんの負担を少なくして、大家さんに良い顔したいですもんね?でも正直者がバカを見るような世の中じゃイカンですよね?


そして、その方の結末はと言うと、わたしがアドバイスした通りに、不動産屋さんと交渉した結果、ハウスクリーニング費用だけを負担すると言うことで、決着しました。その金額は4万円弱。最初の11万円はナンだったんでしょうか?


ハウスクリーニング費用も出る所に出ると、ビミョーな部分があるのですが、その方は、「これ以上ゴチャゴチャしたく無い」と言って、話しがまとまりました。


当社も、何人かの大家さんから敷金の精算を請けてますが、当社の場合は、ハウスクリーニング費用と、故意または過失による汚れやキズ等の修繕費用と、タバコのヤニによる汚損をお客様に負担していただくと言うことを説明してお願いしています。(ハウスクリーニング費用とタバコのヤニによる汚損は負担しなくて良い場合もあります!)


まぁ敷金精算については、原則預かった敷金は全額無利息で返すのが基本ですから、色んな特約つけても、今は消費者契約法もあるので、借主さんの立場はかなり強くなってます!通常損耗や経年変化によるビニールクロスやフローリング、畳、襖などの変色等による、リフォーム費用は家賃に含まれているという考え方が大原則ですので、それらのリフォーム費用は通常大家さんが負担します。それらを退去時に請求されると言うことは、家賃の二重取り(二重払い)と言う考え方です。


この敷金精算の問題は大家さんと入居していた方が、相反する立場にあるので永遠と続く問題でしょうね。


そうそう!今では「あなたの敷金を、返してもらいます!」なんて言う商売まで登場していますからね。まぁそんな商売人にお願いしなくても、最寄の役所や消費者センターに電話すれば丁寧に教えてくれますから、無駄なお金は使わないほうが良いですよ。


板橋区練馬区和光市の不動産情報


有限会社タカスミコーポレーションの三井でした
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